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サクの寮


中学時代の思い出(小説)

 みんなは修学旅行といえば何を思い浮かべるだろうか。当時僕はキャンプファイヤーを思い浮かべてたと思う。

 もう修学旅行に行くことは無いが、合宿やキャンプだと夜の雑談&遊びだろうか。夜だとテンションが異常に盛り上がるのは気の所為ではないだろうし、他の人もそうなのではないかと思う。まあ別に現時点での話はどうでもいいのである。ここで言いたいのは当時、要するに中学時代、僕は修学旅行と言えばキャンプファイヤーを思い浮かべていることが重要であるのだ。

 そして次はキャンプファイヤーと言えばなんだろう。僕は中学時代も、そして今も、フォークダンスと答えるだろう。キャンプファイヤーを囲んでみんなで踊るアレである。みんなと一緒になって踊るのが楽しい。今は羞恥心の方が勝っているのかダンス自体踊らなくなった。機会が無いと言うのもあるだろうがそんなの町内の夏祭りにでも参加すればいいだけの話なので、小さな要因でしかなく、結局羞恥心が勝っているのだ。

 ところでなんで上のような事を思ったかと言うと、先日大学のサークルに所属する先輩方からご飯に誘われた時の事。承諾して後をついて行くと神社で盆踊りの練習しているのが見えた。そこから盆踊り、フォークダンス、キャンプファイヤー、中学時代の出来事、と連想されていったのである。

 僕はあることからいろいろ連想させるのが好きである。そして最終的に思い至った事柄に関連した昔のことを思い出したり、事柄を妄想する。…というか後者は考えると言った方が聞こえがいいのかも知れない。今回書こうと思っているのはそのときに思い出した昔のこと、要するに思い出である。但し、ココに書くからといっていい思い出とは限らないことを言っておこう。思い出には「イイ」思い出と「ワルイ」思い出があるから。


 中学生の頃、僕はキャンプファイヤーがすごい楽しみでならなかった。修学旅行で踊るフォークダンスといえば、僕は「マイムマイム」「ジェンカ」「オクラホマミキサー」あたりを思い浮かべる。これらは有名であると思うし、僕の説明力が無いのは今まで書いた文章から知れた事だと思うので、どういう踊りか知りたければ検索エンジンを使うといいだろう。

 そして、現に僕の学校で踊った踊りが「マイムマイム」と「オクラホマミキサー」である。それぞれ円陣になって炎の周りを回りながら踊る踊りである。僕の学校は男子と女子がほぼ同数だった所為か「マイムマイム」時は男女交互に組んだ。コレはどこの学校も男女がほぼ同数だったなら同じ事なのだろうか。一回並び順を自由にしてやった事があるのでそういうわけでもないと僕はおもうが。そして「オクラホマミキサー」は男女ペアで踊る。これはそういう踊りだからいいだろう。ちなみに足りない女子の分は、女性の教員によって補われた。

 その頃は女子と手を繋ぐのに抵抗が無かった。それに、女子とも普通に接していたのではないだろうか、だからその出来事は衝撃を受けたのかもしれない。他の人がもし同じ状況でも「しかたない」とか「よくある」とか思うだけなのかもしれない。

 キャンプファイヤーが始まり、実行委員の挨拶を終え、いろいろな演目が終わった。いつかこの事も語ることがあるかも知れないが今回の話に直接関係があるわけではないので割愛させていただく。フォークダンスが始まり、マイムマイムを楽しく踊り終えたあとオクラホマミキサーが始まった。

 当時、別に好きな子がいるわけでもなかった僕は、あの子と踊りたい、あの子がくる前に音楽が止まないように、音楽やんだたどうしよう、とかそういう事を考えずにただダンスを楽しんでいた。

 曲が進むごとに相手の女性が変わり踊っているとある時手に違和感を覚えた。それは相手の女性が変わり次の女性の手を握った時に覚えた違和感である。

 ざらざらした触感、見るとその正体がわかった。ジャージである。要するに僕なりに一番わかりやすい方法で説明すると、ジャージを手に覆ってジャージ越しに僕の手を掴んだのである。

 予期せぬ感覚に思わず手を引いてしまった。その時は、僕が嫌われていて手を握りたくなかったんだろう…と思ったからである。別に彼女は潔癖症とか言う噂も聞かなかった。よってそのジャージを握り返すことなく彼女の隣を歩いていた。

「なんで握らないの?」

 彼女は周りには聞こえないであろう小声でそう尋ねてきた。ジャージを手に覆って踊るのは彼女だけであった。曲の長さの関係で全員踊ることは無かったが、少なくとも踊った中では彼女だけだった。僕の事嫌がってる人相手に手を握ることを僕は躊躇った。

 昔も今も一番嫌いなタイプは「僕のことが嫌い」な人である。僕のことが必要ではないと思い、さらには嫌いと思われる相手と付き合う意味はなく、僕も不愉快になるだけであると思っている。

「あのなぁ、手をジャージで覆ってる女性と踊ってなにが楽しいんだ?悪いが君が相手である少しの間は踊ることを拒否させてもらう。」

「何いってんの?今は学年全体でフォークダンスの時間だよ。輪を乱していいと思ってるの?」

 僕の出来の悪い頭では彼女の言ってる意味がコレっぽっちもわからなかった。確かに僕は彼女と踊らない事によって輪を乱しているのであろう。その指摘は間違ってはいない。それだったら彼女が手にジャージを覆って踊るその行為はどうなんだ。僕はそれをたった今ダンスパートナーである僕を侮辱している事と同じ事ではないのか?そんなテンション下がった状態で踊れるわけ無いだろう。

 一人を相手にしている時間は少ないもので、そのくらいのやり取りでパートナーが変わった。

 その夜、彼女に呼び出された。前のダンスについてだった。

「その…ジャージの事はごめん…」

 向こうが謝って来たのだからこっちも謝ろうとしたのだが、走っていってしまった。なんかすごい悪い事した気分になった。結局その後もタイミングを掴めず謝ることはなかった。

 今でも悪い子としたなぁ、と思ってる。

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これは、2006年06月13日00:07にmixiで公開した小説(みたいなもの)です。
この話はこっちでも載せとこうと思ったので載せてみたわけです。
といってもここに来る人はだいたいmixiからだから意味ないっていえば意味無いんでしょうがね…

最近小説…というか自分の頭の中にある話を曝すのにハマッテマスw
実はmixiでは何回か書いてたりしてるw
ただなんとなく好評が悪い…わけではないんだろうけどねw
なのでこっちには載せてません。
いつかのせるかもわからないw

まあ好評というかみんなからコメントいただいたのよ。

僕の時はジャージで覆った手を差し出してくる人がいたんだけど。あれ僕から見ると触れたくないと言ってるようにしか見えないわけよ。
アレは実際男子が苦手なのかねぇ~
ダンスとは楽しくするものなのに勿体無いよね。
みたいなw

それに対してほかの中学校でもあったらしいですね。
こういう人は結構いたらしいね。はやりかどうかはその人もわからんらしいけど…

まあ時々mixiのほうで反応が良かった小説はこっちでも載せたいと思いますのでよろしく!
by duan-ttynkgw-surk | 2006-06-17 02:11 | 小説らしき…

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by duan-ttynkgw-surk
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